2024.10.30
統合失調症、双極性障害の薬物治療について
統合失調症も双極性障害もお薬を毎日飲み続けることにより再燃を防ぎ、症状をコントロールすることができます。毎日服用することが難しかったり、飲み忘れてしまったりする場合は2週間または1ヶ月、場合によっては3ヶ月に一度の注射を使うことも可能です。
また、注射は飲み薬よりも精神症状が安定して副作用が減ることもあります。大災害などで薬が手に入りにくくなっても注射をしているとすぐに薬の効果が切れてしまうことはないので安心という面もあります。
詳しくお知りになりたい場合は担当医にお尋ね下さい。
統合失調症の注射治療とは?
統合失調症の治療には、飲み薬の他に注射による治療があります。この注射治療は、経口薬の服用が難しい場合や、症状の急激な悪化を防ぎたい場合などに有効とされています。
注射薬には、抗精神病薬が主に使われます。この薬は、脳内の神経伝達物質のバランスを整え、幻覚や妄想などの症状を改善する効果があります。
注射治療の種類
注射治療には、大きく分けて以下の2種類があります。
- 速効性注射: 症状が急に悪化した場合や、興奮状態が強い場合に、効果を早く出すために用いられます。通常、数日から数週間の効果が期待できます。
- 徐放性注射: 1回注射で効果が数週間から数ヶ月持続する薬剤です。定期的に注射を受けることで、安定した治療効果が得られます。
注射治療のメリット・デメリット
メリット
- 服薬忘れの心配がない: 飲み薬と比べて、服薬を忘れる心配がありません。
- 血中濃度が安定しやすい: 常に一定の薬剤濃度を維持できるため、効果が安定しやすく、副作用が出にくい場合があります。
- 外出や旅行中でも治療が続けられる: 通院の回数を減らすことができ、生活の負担を軽減できます。
デメリット
- 注射による痛み: 注射の際に痛みを感じる場合があります。
- 局所の腫れや赤み: 注射部位に腫れや赤みが起こることがあります。
- 高額な費用: 一部の薬剤は高額な費用がかかる場合があります。
注射治療を受ける際の注意点
- 医師との相談: 注射治療を受ける前に、必ず医師とよく相談し、メリットとデメリットを理解することが大切です。
- 副作用への注意: 全ての人に副作用が出るとは限りませんが、倦怠感、体重増加、便秘など、様々な副作用が起こる可能性があります。
- 定期的な検査: 注射治療中は、定期的に血液検査や身体検査を受ける必要があります。